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アート・ウルフ展 風景、動物、人の営み 芸術に昇華
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トーレス・デル・パルネ国立公園=チリ(提供写真)。(C)Art_Wolfe/www.artwolfe.com
≪何げない情景 思いがけぬ美をまとう≫
アート・ウルフという写真家をご存じだろうか。世界の大陸を舞台に膨大な数の写真を撮影している米の自然写真家だ。被写体となるのは、見たこともないような神々しい風景や自然における躍動感あふれる動物の表情、そして人間の営みなどさまざまだ。ネーチャーフォトの芸術的価値を向上させ、アートにまで高めた一方、写真を通して人々の自然環境に対する保護意識も喚起した功労者でもある。
写真集「Earth Is My Witness ~地球、わが証人」(Earth Aware Editions.)の発売を記念し、収録作品を中心に未掲載作品なども加えた大型プリント30点による特別企画展が東京・新宿のコニカミノルタプラザで開催されている。
アート・ウルフ氏はいう。
「場が持つ不思議な力を捉え、見る者の心を揺さぶる写真を撮りたい-私は常にそうした願いとともに制作に取り組んできました。知性と視覚の働きによって捉えられた何気ない情景が、光と大地とフォルムが一体となった思いがけない美をまとうとき、会心の作が生まれます」
ワシントン大学で美術と美術教育学を学んだウルフ氏は「シャッターを押す一瞬に構図を切り取る写真という表現手段を好み、写真家の道を選びました」という。
これまでの人生を旅に過ごし、今なお世界中を巡りたいと考えるというウルフ氏。「一度きりの人生で、この世界の、できるだけ多くのものをこの目で収め、体感したい。その営みは生涯やむことはないでしょう」と話す。
あなたも壮大で無垢(むく)で果てしないアート・ウルフの世界に浸ってみてはいかがだろうか。(EX編集部/撮影:(C)ART Wolf/www.artwolfe.com/SANKEI EXPRESS)