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経済
【取材最前線】働く女性の新たな選択肢
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経団連会長の助言機関である審議員会副議長に6月就任する吉田晴乃・BTジャパン社長を取材した。経団連初の女性役員となる吉田さんが、日本企業が人材のダイバーシティ(多様化)に取り組む上で必要なものとして、ICT(情報通信技術)の活用を前提条件に挙げていたのは当を得ていた。
男女平等を示すジェンダーギャップ指数(2014年、世界経済フォーラム)で、日本は104位にとどまり、他の先進国に後れを取っている。
しかし、吉田さんは「女性たちの声を聞いていると地響きみたいなモメンタム(勢い)がある」と変化の兆しを感じている。
人材の多様性を加速させるには、長時間労働に対応できなければ1人前と認められない日本企業の風土の変革が必要。吉田さんは「ICTに関する日本企業の設備投資を、英米企業並みに引き上げることで、家でも仕事ができる環境をつくることが重要」と指摘。さらに「顔を突き合わせて遅くまで職場にいなければ仕事の充実感が得られないという働く人たちの古い意識を変えることで、女性や高齢者の働く機会は飛躍的に増える」と話す。
残業ができないという理由で組織が使いこなせなかった高技能の人材に働く場を紹介する事業も出てきた。文系女性向けに業務委託という形で仕事を紹介しているベンチャー企業のWaris(ワリス、東京)。共同創業した田中美和さんは、育児などを理由に会社の仕事を外れたワーキングマザーたちの悩みに耳を傾けてきた。
わずか創業2年で会員はすでに1300人を超えており、ニーズの高さを実感している。半数が働く母親たちといい、「会社の第一線で10~15年働いてきたが、育児や介護が理由で正社員としてフルタイムで残業をするのが難しくなったケースが多い」という。
会社側は現職で時短勤務を提供するが、「仕事の領域が制限されたり、同僚に気を使ったり、後方支援業務に回されるなど、行き場がない気持ちに追い込まれる」という。
田中さん自らも雑誌社を飛び出して、フリーランスを経て、ベンチャー企業を起こした。「育児や介護で時間的制約があり、もやもやした気持ちを抱えている女性に新たな選択肢を与えたい」と話す。(小島清利/SANKEI EXPRESS)