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「アートの殿堂」は前衛建築 レンゾ・ピアノ氏設計、NYホイットニー美術館新装
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9階建てとなったホイットニー美術館の外観。建築家、レンゾ・ピアノ氏らしく、モダンで前衛的な設計だ=2015年4月21日、米ニューヨーク(AP) 米近現代美術の分野では世界的に有名なニューヨーク・マンハッタンの「ホイットニー美術館」が建て替え・移転工事を終えてリニューアルオープンすることになり、23日、報道陣に公開された。総事業費4億2200万ドル(約504億円)を投じ、イタリアを代表する建築家レンゾ・ピアノ氏(77)が設計した建物は、柱がない広大な展示スペースを含む斬新な構造を持つ。場所も高級住宅街のアッパー・イースト・サイドから、再開発が進み流行に敏感な人々が集う南西部ミートパッキング地区に移った。ニューヨークに新たなランドマークが誕生する。
AP通信やロイター通信などによると、館内は9階建てで広さは野球のグラウンド2個分に相当する約2万平方メートルで、移転前の約2倍に増床された。5月1日に開館する。
展示スペースは館内4600平方メートル、野外が1200平方メートルだが、館内(5階)にある1670平方メートルの企画展示スペースは、柱のない構造の展示スペースとしてはニューヨーク最大級。上層階にはテラスなどもあり、ハドソン川や摩天楼の風景も堪能できる。
このほか教育施設や図書館、ビデオや映画展、パフォーマンスアートのための劇場(170席)、レストラン(2カ所)なども備える。個性的な外観に加え、採光のための窓が多く、らせん階段を採用するなどピアノ氏らしいモダンで前衛的なつくりとなっている。ピアノ氏はパリのポンピドー・センターや関西国際空港旅客ターミナルビルなどの設計で知られ、1995年に高松宮殿下記念世界文化賞、98年にはプリツカー賞などを受賞した現代を代表する建築家のひとりだ。
1931年にマンハッタン・ダウンタウンのグリニッジ・ビレッジで開館したこの美術館は66年、手狭になったためアッパー・イースト・サイドに拡張移転し、以来、半世紀近くにわたりこの地で親しまれたが、さらなる施設充実のため移転を決め、昨年10月から閉館していた。
現在、アンディ・ウォーホル(1928~87年)の「緑色のコカ・コーラ瓶」(1962年)やジャスパー・ジョーンズ(84)の「3つの旗」(55年)など、約3000人の芸術家の絵画や彫刻、版画、写真など計約2万2000作品を所蔵しており、リニューアルオープンを記念して5月1日から9月27日まで開催する企画展「アメリカは理解し難い」では1900年から現在までの芸術家400人の650作品を展示する。
美術館のチーフ学芸員ドナ・デ・サルボ氏は米UPI通信に「われわれの広大かつ新たな常設展示のギャラリーは、米国の挑発的な芸術の物語を提示する前例のない展示スペースになるだろう」と述べ、展示スペースの広さを武器に、他の美術館に打ち勝つ考えを示した。
また、設計を担当したピアノ氏は美術館の公式サイトで「美術館の活力を引き出し、豊かな個性を強化したかった」と説明。UPI通信には「設計作業は私を美術館の原点に引き戻してくれた」と満足げに語った。
新たな美術館は先端的なブティックや飲食店が集まるミートパッキング地区を象徴する文化施設として人気を呼びそうだ。(SANKEI EXPRESS)