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シュロの木のビーチにて 平松昭子
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シュロの木のビーチにて(平松昭子さん撮影)。http://kimonosnack.blogspot.com
みなさま、GWはいかがお過ごしでしたでしょうか。私は新幹線で黒パグの五郎と一緒に愛知の実家に帰省しました。翌日、息子も到着し家族みんなでドライブしながら車で約1時間のビーチへ行きました。
久しぶりの休暇でしたが秋に刊行予定のファッションブックのスナップ撮影もあり、海へ行く前日に用意をしました。ベッドの上にビキニ、つば広の帽子、Havaianasのビーチサンダル、ビーチボールなどを並べてコーディネートを考えていたら母が部屋に入ってきて大笑い。なぜかというと、私たちの行くビーチには大きなトーテムポールが1つだけそびえ立ち、周りにはヤシの木ではなくシュロの木が生えていて、偽物ブランドを身につけた人たちでにぎわっているところ。そのような場所に、まるでサンタモニカのビーチにでも行くような気合の娘を見て思わず吹き出してしまったようです。
ファッションブロガーになってから季節前に撮影をすることも多く、肌寒い春に真夏の格好をしていると季節感なんてどうでもいい気分になることがしばしばあります。シチュエーションも同じです。何度も海外ロケができる身分ではないので近場でそれっぽいところを探す癖がつくようになりました。南の島のヤシの木が必要ならシュロの木のあるところにしたり。いいレンズを開放にして背景をぼかして撮影すれば雰囲気のある写真が撮れます。見せたい物が服なので背景がセットでもOKなのですが、旅の風景写真はそうはいきません。ヤシの木とシュロの木のシルエットは全く違います。ヤシの木のシルエットは海のある暖かい土地をイメージさせるブランドなどのロゴでもよく見かけますが、日本国内いろいろなところで見かけるシュロの木の葉は、天狗(てんぐ)の破れうちわのようなのでヤシの木のような洗練されたシルエットにはなりません。ボサボサしただらしない感じがします。でも、その皮はほうきになったり縄になったりします。なんだかとても働き者の感じがします。
さらに家紋になると突然荘厳なシルエットに変わるので驚きです。そんなシュロの木をビーチで眺めていると、新しい和のビーチのよう! インスタグラムで世界中の人たちに自慢したくなってきましたよ。(イラストレーター 平松昭子/SANKEI EXPRESS)