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鏡開きでお餅をおいしく 平松昭子
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鏡開きでお餅をおいしく(イラスト:平松昭子さん提供)。http://kimonosnack.blogspot.com
今日は鏡開きの日です。以前、お仕事で正式な鏡餅の飾り方を有名な懐石料理人の奥様に教えていただきました。あれから何度もお正月を迎えましたが、一度もそのようにしたことがありません。なぜなら準備する物が多すぎて、年末のあの忙しい時期にそれだけのものをそろえるのは、重要な仕事を一つ断るくらいの覚悟をして優先順位をあげないとできないからです。
正式な鏡餅を教えていただいたときのことですが、担当の編集さんがお餅の上に飾る橙の代わりにかぼすを用意しました。すると奥様がびっくりされて、「かぼすで代用するなんてありえません、神様に失礼です」と言われ、撮影が中断しそうになりました。カメラマンさんが、緑をオレンジに修正しますからと説得し無事に撮影が終わり、発売された雑誌には完璧な鏡餅が掲載されていました。
そこでわが家では、お手軽なプラスチックのおもちゃの橙がのっているパックのお餅の鏡餅を毎年飾ることにしました。鏡開きの日は、鏡餅を「切る」ことは縁起が悪いとされて、自然にひびが入ったお餅を木づちでたたいて割り、お汁粉などでいただきます。ここでも、縁起、縁起といわれて、ぐったりです。その点、パックの鏡餅は餅の形をしたケースの中に、小分けのパック入りのお餅がいくつか入っているので切らなくても大丈夫。よく考えられていますよね。これで安心してお汁粉にできます。
私は甘い物が大好物。とくに、あんこには目がありません。あずきを煮て作ったりもしていましたが、最近はお気に入りの缶詰でお汁粉にしたり小倉トーストにしています。そのあんことは、「山清 北海道産特別小豆100% ゆで小豆 甘さひかえめ 200g」という商品です。このゆで小豆を知ってしまってから、自分で作るのをやめてしまったくらい山清さんの缶詰はおいしいです。
甘さ控えめでも満足できる素材の甘さを感じられます。鏡餅が偽物の橙でお手軽だったので、鏡開きはちょっと高級なゆで小豆でいただくことで縁起アップしそうな気もしてきます。みなさまもぜひ、それぞれの習慣で今日はすてきな鏡開きを楽しんでみてくださいね。縁起のいい1年になりますように…。(イラストレーター 平松昭子/SANKEI EXPRESS)