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シャープ 「減資」で一時ストップ安 再建へ税負担軽減図る 既存株主には迷惑

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シャープ 「減資」で一時ストップ安 再建へ税負担軽減図る 既存株主には迷惑

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東京株式市場で急落したシャープ株を示すボード=2015年5月11日午後、東京都中央区八重洲(蔵賢斗撮影)  14日に新経営計画

 11日の東京株式市場でシャープの株価が急落し、終値は前週末比68円安(26.35%下落)の190円となった。約1200億円の資本金を99%以上減資して1億円以下にすると9日に報じられ、先行きに対する不安から売りが広がった。

 朝方には一時、値幅制限の下限いっぱい(ストップ安)の80円安まで下落した。その後は安値圏でもみ合い、午後も軟調な値動きが続いた。

 長期的には、減資後に再び増資すると見込まれる。証券アナリストは「増資すれば発行済み株数が増え、既存株式の価値が希薄化する」と売り材料を指摘した。

 シャープは11日、「資本政策を含む新中期経営計画を策定中であり、14日に公表予定」とするコメントを発表した。アナリストは「金融機関などの有効な支援策に期待したい」と話した。

 ≪再建へ税負担軽減図る 既存株主には迷惑≫

 経営再建中のシャープが1200億円の資本金を1億円に減らすことを検討している。99%以上の減資という異例の措置だ。その狙いと、今後予想される動きをQ&A形式でまとめた。

 Q 減資とは何か

 A 企業が、事業活動の元手である資本金の額を減らすことだ。シャープの場合、資本金を取り崩して累積した損失の穴埋めに充てる。これまでの業績悪化で傷んだ財務基盤を整えるための応急処置だ。かつてダイエーも再建のために99%超の減資を実施した。

 Q なぜ99%以上の減資なのか

 A 資本金1億円以下にし、法人税法上の「中小企業」となって、各種の税負担を軽くする思惑があるようだ。なお破綻した企業の再生などでは100%の減資が行われることが多い。この場合、既存の株式の価値は無くなり、紙くず同然になる。今回のシャープのような減資だと株式の価値は残る。

 Q なぜ今回ストップ安まで売り込まれたのか

 A 資本が少なすぎると、大きな損失が発生したときなどに穴埋めができず企業の存続が難しくなる。このため減資をした後は、新株を売り出して資金を集める「増資」に踏み切るのが一般的だ。ただ、そうすると1株当たりの価値が薄まるうえ、以前からの株主の発言力も弱まる。市場では、減資がシャープ株の価値を大きく損なうとみられた。

 Q 株主に迷惑をかけることになるが、問題はないのか

 A 減資を行うには株主総会での決議が必要だ。シャープは今後、減資やその後の再建計画をまとめ、株主総会を招集して同意を求めることになる。

 Q 減資やその後の増資により、上場廃止になる恐れはないのか

 A 減資しても東京証券取引所の上場廃止基準には該当しないので、減資自体で上場廃止にはならない。ただ、減資後に増資する場合は、注意が必要になる。例えば第三者割当増資を行う場合、希薄化率(発行済みの株式数が増えた分だけ1株当たりの価値が薄まる割合)が300%を超えると、上場廃止になる恐れがある。

 Q 今後はどうなる

 A 株価は当面、低い水準で推移すると予想される。シャープが14日に発表する中期経営計画の内容が評価されれば、株価は上昇する可能性がある。(SANKEI EXPRESS

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