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【大相撲】照ノ富士V、大関へ 1強時代に挑戦状

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【大相撲】照ノ富士V、大関へ 1強時代に挑戦状

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照ノ富士(右)が寄り切りで碧山(あおいやま)を下す。結びの一番で白鵬(左奥)が敗れ、初優勝を果たした=2015年5月24日、東京都墨田区・両国国技館(共同)  大相撲夏場所千秋楽は24日、両国国技館で行われ、23歳の関脇照ノ富士が12勝3敗で初優勝を果たした。先に碧山(あおいやま)を寄り切り、3敗で並んでいた横綱白鵬が結びの一番で横綱日馬富士(はるまふじ)に寄り倒された。白鵬は史上初の2度目の7連覇を逃した。

 照ノ富士は平成生まれで初めての優勝となり、場所後の大関昇進も事実上決まった。初土俵から所要25場所での初優勝は、年6場所となった1958年以降初土俵の力士(幕下付け出しを除く)で3位のスピード記録。3度目の敢闘賞にも輝いた。

 大関対決は稀勢の里(きせのさと)が琴奨菊を寄り切って11勝4敗とした。琴奨菊は6勝9敗に終わった。栃煌山(とちおうざん)、逸ノ城(いちのじょ)の両小結は勝ち越した。十両は3敗同士の一番に勝った鏡桜(かがみおう)が制した。名古屋場所は7月12日に愛知県体育館で始まる。

 平成生まれで初賜杯

 勝てば優勝と大関昇進へ近付く大一番を前に照ノ富士は「今までの中で一番緊張した」という。もっとも、相撲内容は盤石だった。踏む込みは鋭く、すぐに碧山を得意の右四つでつかまえた。回り込む相手にしっかり付いていき、左上手を引く。万全の寄りで勝負を決めた。

 支度部屋に戻り、兄弟子の日馬富士が白鵬と仕切りを重ねる姿をテレビで見て「何とか勝ってもらいたい」と祈った。願いはかない、優勝決定戦にもつれることもなく、初の賜杯とその先にある大関昇進を手中に収めた。

 白鵬を破って13勝した先場所に続き、地力を示した15日間だった。下位への2敗は、自ら墓穴を掘った内容で力負けには映らなかった。右、左にこだわらない四つ身の型は脅威的で琴奨菊、稀勢の里らを難なく撃破した。

 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「引っ張り込む相撲が少なくなった。しっかり腰を下ろして相撲を取っている」と弟子の成長に目を細める。残り腰にも目を見張るものがあり、北の湖理事長(元横綱)は「一歩二歩は下がるが、三歩は下がらない」と評価した。

 いまの3横綱3大関はみな20代後半から30代前半で同世代。平成生まれの23歳、照ノ富士には新時代の盟主としての期待がかかる。独走を続けてきた白鵬の1強時代に終止符を打つ存在へと成長できるか。「これからもっと頑張らなければいけない」と決意を語った。(藤原翔/SANKEI EXPRESS

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