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【大相撲】大関・照ノ富士「上を目指して精進する」

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【大相撲】大関・照ノ富士「上を目指して精進する」

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大関昇進が決まり、部屋前で騎馬にまたがる照ノ富士=2015年5月27日、東京都江東区の伊勢ヶ濱部屋(戸加里真司撮影)  大相撲夏場所で12勝を挙げて初優勝した照ノ富士(23)の大関昇進が27日、日本相撲協会の名古屋場所(7月12日初日・愛知県体育館)番付編成会議と臨時理事会で正式に決定した。平成生まれ初の大関で、名古屋場所は3横綱4大関となる。

 東京都江東区の伊勢ケ浜部屋で行われた昇進伝達式で、モンゴル出身の照ノ富士は「今後も心技体の充実に努め、さらに上を目指して精進いたします」と口上を述べた。

 照ノ富士の昇進で横綱、大関陣7人のうち4人をモンゴル勢が占めることになった。23歳の新大関は「さらに上を目指す」と伝達式の口上で異例の綱とり宣言。大器の精進に加えて、故障の多い日馬富士(はるまふじ)が持ちこたえ、鶴竜(かくりゅう)がけがから立ち直れば、史上初のモンゴル4横綱時代到来は十分にあり得る。

 照ノ富士と同郷で22歳の逸ノ城(いちのじょう)は、もたつきながらも来場所は関脇復帰が確実。192センチ、207キロの巨体は規格外で潜在能力は計り知れない。一つでもきっかけをつかむと来年中の大関昇進が現実味を帯び、近い将来にモンゴル勢が上位陣を独占する可能性もある。

 対照的に日本人3大関は苦しい。琴奨菊は来場所が5度目のかど番で、豪栄道は両肩に負傷を抱える。勝ち越しがやっとの場所を続ける2人が地位を守れなければ、残るは稀勢の里(きせのさと)のみ。7月に29歳となる最後のとりでがモンゴル5強との過酷な闘いを勝ち抜くのは至難の業だ。

 国技の面目を損なう危機は刻一刻と近づき、稀勢の里をしのぐ素材も見当たらない。横綱審議委員会の守屋秀繁委員長(千葉大名誉教授)は日本人横綱誕生の見通しについて「十両や幕下に体の大きな力士はたくさんいるが、差し当たって目の前にはいない」と困惑するしかなかった。(SANKEI EXPRESS

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