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中国・北京 屋内全面禁煙 「大国」イメージ 返上なるか
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北京五輪のメーン会場に掲げられた巨大な禁煙マーク=2015年5月31日、中国・首都北京市(共同) 中国・北京市は1日から職場など屋内での喫煙を全面的に禁止する世界的にも厳しい禁煙条例を施行した。2022年冬季五輪招致の成功に向け、喫煙大国の首都のイメージ改善を目指す。
「北京市喫煙管理条例」は、空港や駅など公共の場所やオフィスビル、飲食店など「屋根のある場所」での喫煙を禁止。屋外でも指定場所以外の喫煙は認めない。
中国メディアによると、個人の違反者には最高200元(約4000円)、会社や飲食店などが違法に喫煙場所を設置した場合、最高3万元の罰金を科す。学校周辺100メートル以内のたばこの販売を禁止、待ち合わせの列などでの喫煙も禁じる。
中国は世界最大のたばこの生産国、消費国で、成人の3割近くにあたる約3億人が喫煙。毎年100万人超が喫煙関連の疾病で死亡し、受動喫煙者も7億人を超える。
世界禁煙デーの5月31日、冬季五輪での開幕式会場に予定されている競技場「鳥の巣」には巨大な禁煙マークの横断幕が掲げられていた。近くを通った20代の女性は禁煙条例について「体にいいことだから賛成」。50代のタクシー運転手は「以前からある禁煙表示も誰も守っていない。今回も従う人はいないのでは」と懐疑的だった。(共同/SANKEI EXPRESS)
≪3億人の「たばこのみ」 適用範囲にやきもき≫
公共の場所や職場など屋内での喫煙を禁じる条例が1日、北京市で施行された。赤ちょうちんでのひとときを唯一の憂さ晴らしにしている「たばこのみ」にとって、気になるのはその適用範囲だ。
なじみの飲食店の店長は事前に条例をチェックして、規制に該当しないことを確認した。しかし、中国紙はホテルやレストラン、空港の屋内部分でも吸えなくなると報じている。当局による拡大解釈がまかり通る“法治国家”だけに、明文化されていないといっても安心はできない。
中国では胡錦濤政権下の2011年にも、同じような規則が施行されたことがある。当時は飲食店での喫煙も禁じられたが、罰則がなかったため、間もなく有名無実化した。鎖が掛けられた空港の喫煙室も、いつの間にか再開していた。
「規制したという実績が目的なのでは」と楽観する向きもある。ただ今回は、違反者に最高200元(約4000円)の罰金が科される。強権ぶりが目立つ習近平政権が反腐敗キャンペーンと同様、徹底的に取り締まらないともかぎらない。
♪邪魔しないでほしいな、わずかな安らぎを-。奥田民生が歌う「たばこのみ」の一節だ。非喫煙者には理解できないであろうこの気持ち。3億人を超える中国の「たばこのみ」が従うかどうか。(北京 川越一(はじめ)/SANKEI EXPRESS)