SankeiBiz for mobile

金鳥に古きよき日本の夏の思い出 平松昭子

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSのトレンド

金鳥に古きよき日本の夏の思い出 平松昭子

更新

金鳥に古きよき日本の夏の思い出(平松昭子さん提供)。http://kimonosnack.blogspot.com  【和のスタイル】

 会社の玄関はマンションの敷地の少し奥まったところにあり、ガラス張りのせいかいろんな虫がよく迷い込んできます。ガラスに頭を打ちつけながら外に出ようとしている雀もたまにいます。先日は頭、羽、胴体がバラバラになった蝶が死んでいました。

 夏が近づくと蜂が必ずいます。子供の頃、風呂上がりにパジャマを着たら、その中に紛れ込んでいた蜂に背中を刺され、父が急いで刺されたところを何度も吸って毒を出してくれました。一瞬のうちに10回ぐらいグサグサと刺された恐ろしさと、とっさに父が救ってくれた感動がミックスされた思い出です。その時に、蜂に刺された痛さを思い知ったので今でも蜂には近づかないようにしています。会社の玄関の蜂は、ミントのアロマが効くらしいという情報を聞き、無印良品の超音波アロマディフューザーを玄関に置いてみました。2年くらいそうしていましたが、気休めのようで効果がないようでした。

 あるとき、金鳥の蚊取り線香ならどうだろうと思い、去年の残りを自宅から持ってきて火をつけました。すると、蜂も他の虫も雀も、嘘のようにみんな寄り付かなくなりました。蚊取り線香は蚊以外にも威力を発揮することに大変驚きました。昔ながらの緑の渦巻きの蚊取り線香は、香りもいいし見た目もおしゃれ。8時間で全部消えるので、会社で使うと時計がわりになります。線香の残りの長さを見て仕事の時間配分もできます。先日、初めて30巻入りの缶のものを買いました。フタが線香のトレーになっていて危なくないようにガラス繊維のマットもついていました。まだそれは使っていなくて、以前インテリアショップで見つけた小鳥が3羽ついたほうろうの白いトレーを使っています。自宅では、豚の形をしたものを使っています。

 金鳥の家庭用殺虫剤のキンチョールは使っていませんが、実家ではよく目にしました。縁側で遊んでいた子供たちが蚊に刺されないように父がキンチョールをみんなの腕や足に吹き付けたのを母がビックリして台所から飛んできて怒って止めてくれました。金鳥には、古きよき日本の夏の思い出がたくさんつまっています。(イラストレーター 平松昭子/SANKEI EXPRESS

 ■ひらまつ・あきこ 1970年、愛知県生まれ。広告プロダクション退社後、フリーのイラストレーターに。ファニーでエレガントなイラストで人気を集め、現在は「GLOW」でコミックエッセーを連載中。インスタグラム@akikohiramatsu_officialで毎日新作を更新。水墨画や日舞をたしなみ、着物を愛好する。著書に「お洒落きものイズム」(グラフィック社)など。LINEのスタンプ「ラヴ&ゴージャス」が発売中。

kimonosnack.blogspot. com

ランキング