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「のし」で心をこめてお祝い 平松昭子
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「のし」で心をこめてお祝い(平松昭子さん提供)。http://kimonosnack.blogspot.com
元アシスタントさんに赤ちゃんが生まれました。出産祝いは、レオ・レオーニの絵本とイラストレーターYASUKOさんのキャラクターがプリントされたロンパースに決めました。
どちらも違うお店のものなので包装は自分でやることにし、まずはPinterestでwrappingと検索してみると、いろいろな国のすてきなラッピングの写真が流れてきました。この時期はウエディングのものが多く、きれいなリボンやかわいらしい木の実の飾りを付けていたりと工夫がたくさん。
そんな中に突如、のし紙をかけた日本の贈り物の画像も流れてくると、そこだけ清水のようなオーラを感じハッとしました。同じ贈り物の画像なのに、この違いはいったい何なのかと不思議に思い調べてみました。
特に海外では自由にアレンジされたリボンや飾りがついたものは美意識でラッピングをし、日本の場合は贈り物の種類によって意味を大切にして包むのだそうです。日本の方が頭も心も使いそうですね。
結婚祝い、出産祝い、お礼などをお店で購入したとき、「のしをお付けいたしましょうか?」とよく聞かれますが、いつも店員さんまかせにしていました。しかも、のしというのは水引きの絵が印刷された白い紙のことかと思っていましたが、そうではなくて右上にある六角形の赤い部分がのしでした。長い間、トランプのダイヤのカードのような印象で見ていたので、あそこに深い意味があるなんて考えたこともありませんでした。“熨斗(のし)”の“のし”は、のし鮑(あわび)からきていて、鮑をのばして乾燥させたものが栄養価も高く縁起物とされ、贈り物に添えられてきたことが由来になっているそうです。
のし鮑を細長く切り紙に包みますので、のしの黄色いところが鮑になります。これもまた大きな勘違いをしていました。ずっと、お箸だと思っていました。
常日頃、着物を着て舞を教えながらこんな大きな勘違いをしていたなんて、とても恥ずかしいです。一生秘密にしておこうかと思いましたが、すてきな和のしきたりだと思いましたので告白することにしました。そして、初めて一人でのしをかけることができ、心をこめてお祝いを贈ることができ、とてもうれしいです。(イラストレーター 平松昭子/SANKEI EXPRESS)