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インドネシア、日系企業対象の警備事業が活況 ALSOKなど進出

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インドネシア、日系企業対象の警備事業が活況 ALSOKなど進出

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首都ジャカルタのオフィスビルの入り口では、警備員のチェックを受けるのが普通だ  日本企業のインドネシア進出が一段と活発化する中、日系企業の事務所や工場を対象とした警備ビジネスも需要が急増している。外資系警備会社も続々と参入。日本最大手のセコム、英大手のG4Sなどがすでに事業を展開している。今年に入り、綜合警備保障(ALSOK)も進出を決めた。

 常駐が普通

 ALSOKは、新会社のALSOKインドネシアを2月末に設立した。警備業の外資規制などもあり、まずはセキュリティーに関するコンサルティング業務や防犯機器の販売を行う。 

 警備サービスの提供については、インドネシアで日本人が経営する警備会社「バルング・アネカ・システム・セキュリティ(BASS)」と業務提携。新会社の佐藤祐二社長とBASSの雨笠俊夫最高経営責任者(CEO)が提携文書に署名した。

 ALSOKはBASSが警備サービスを提供する顧客向けに警備機器を販売し、BASSはALSOKから日本顧客の現地進出の際に紹介を受けるなどして、相乗効果を得たい考えだ。

 調印式に合わせて来訪したALSOK本社の豆生田(まめうだ)信一理事(海外統括本部長)は「(海外では)日本の顧客企業が進出しているところが主な事業対象で、進出企業が増えている国の一つがインドネシア」と進出理由を説明。日本と他のアジア諸国の警備の違いについて、「日本ではセンサー技術によって監視して、何かあれば警備員が駆け付けるのが主流だが、アジアの他国では常駐が普通」と指摘する。

 人材に強み

 通信インフラの安定性の問題など、機器の提供には課題もあるが、ALSOKは防犯機器と警備員の配置を組み合わせてより安全性の高いシステムを構築していく計画だ。

 豆生田理事は「インドネシアでは警備員の配置が基本ニーズだと思っており、その部分を愚直に追求する。その意味で、現地の事情を熟知しているBASSと提携できたことは幸いだ」と話す。

 景気悪化に端を発した5月暴動が吹き荒れた翌年の1999年8月に設立されたBASSは、日系民間企業約100社や、日本政府系機関などを顧客として警備派遣サービスを展開。延べ2600人の警備員を各地に派遣してきた。

 BASSの採用候補者は協力関係にある海軍で3週間の新兵訓練を受けた後、自社で設立した学校で約3カ月間、規律や警備のノウハウ、少林寺拳法などを学び、約1カ月の試験期間を経た上で、正式な警備員として勤務を開始する。

 雨笠CEOは「日本と文化の違いが大きく、『なぜ常に立ってなければいけないのか』といったことから教える必要がある」と説明したうえで、同社の現状とALSOKとの提携後の方向性についてこう語る。

 「まずは人材育成が最優先と考えてきた。独自の方法で育成を進め、人材面では他の追随を許さないと自負している。育成した警備員は1500人を超え、機器についても勉強していこうというときに提携に至った。人件費の増加も著しい中、常駐警備のやり方も考えなければならない。今回の提携で、互いに利益が得られるウィン-ウィンの関係になればと願っている」(インドネシア邦字紙「じゃかるた新聞」編集長 上野太郎)

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