SankeiBiz for mobile

ジャカルタ、渋滞悪化で建設に待った 岐路に立つショッピングモール

ニュースカテゴリ:政策・市況の海外情勢

ジャカルタ、渋滞悪化で建設に待った 岐路に立つショッピングモール

更新

週末の各モールでは催事スペースでさまざまなイベントが開かれる。この日はポンドック・インダ・モールでサーカスが行われた=7月、南ジャカルタ  インドネシアの首都ジャカルタのショッピングモール業界が岐路に立っている。中間層が増加を続け、近代的なモールの需要も増加しているが、交通渋滞が悪化の一途をたどり、一層の拡大に待ったをかける動きも出てきた。

 知事「許可出さない」

 地元メディアによると、昨年就任したジャカルタ特別州のジョコウィ知事は9月中旬、「14のモールの建設許可申請を受けているが、許可を出さない」との意向を明らかにした。

 同知事によると、東京23区の1.2倍ほどの740平方キロメートルの面積に173カ所のモールがあり、ジャカルタは世界でも有数の「モール過密都市」。「消費至上主義を助長している」として、よりバランスの取れた都市づくりの必要性を強調した。

 アホック副知事も、モール周辺は渋滞の原因になることが多いとして、モールの新規建設を許可する前に、公共輸送機関の整備を進める必要があるとの見解を示している。

 ジャカルタでは、ファウジ・ボウォ前知事時代の2011年に新規モールの建設を凍結する方針が打ち出され、増加スピードは一時鈍化した。

 しかし、その後の凍結解除により、すでに許可を取得した新規モールの出店ラッシュが計画されている。外資系不動産コンサルタントによると、東、北、西ジャカルタで年内に新規モールが開業する予定で、来年から15年にかけ、さらに増える予定という。

 イオンが郊外型計画

 首都が過密になっていることに加えて、周辺地域ではベッドタウンの開発が進んでいることもあり、郊外型のショッピングモールも急速に増え始めている。

 日系企業では総合小売りグループのイオンとイオンモールが8月下旬、インドネシアのショッピングモール1号店となる「イオンモールBSD」の起工式をジャカルタの南西にあるバンテン州タンゲランのBSDシティ内で開いた。

 敷地面積は10万平方メートルで、延べ床面積は16万5000平方メートル。来年度内の開業を目指す。190店舗のうち、イオンの総合スーパーが中核となるほか、レストランを中心に40店前後を日本からのテナントとする予定で、既存のモールとの差別化を図る。日本のラーメン店を集めたラーメン・ストリートなども計画しているという。

 もともと、郊外型モールを強みにするイオンは、急速に開発が進む首都の周辺地域に照準を絞っており、イオンモールインドネシアの岡崎龍馬社長は「高級ブランド品のテナントは入れない」として、富裕層ではなく、拡大する中間層をターゲットにする方針を鮮明にしている。

 2号店はジャカルタ東郊の西ジャワ州ブカシ県にある複合開発地域「デルタマス」に決定。周囲に日系を含めた工業団地が集まっており、工場従業員の需要を見込む。(インドネシア邦字紙「じゃかるた新聞」編集長 上野太郎)

ランキング