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エコノミストが14年度予算案を採点 「歳出への切り込み不足」

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エコノミストが14年度予算案を採点 「歳出への切り込み不足」

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2014年度予算案と税制改正大綱の採点表  政府が24日に閣議決定した2014年度予算案について、エコノミストからは消費税増税に伴う基礎的財政収支の改善をある程度評価する一方で、社会保障関係費の増加など歳出への切り込みの甘さを指摘する声が多かった。税制では、成長戦略につながる抜本策が打ち出されなかったことへの懸念が聞かれた。

 消費税増税と景気回復が寄与し、基礎的財政収支の赤字額が改善。新規国債発行が抑制されるなど、農林中金総合研究所の南武志主席研究員は「財政の健全化が進んだ」と評価する。

 もっとも国債発行残高は依然として高水準のままだ。社会保障関係費が初めて30兆円台にのせるなど、ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは「歳出への切り込みが足りない」とみる。公共事業費も増額され、大和総研の熊谷亮丸(みつまる)チーフエコノミストは「歳出を削る余地はあった」と強調する。

 一方、SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは「財政支出でブレーキをかければ景気の腰折れにつながりかねない」と話すなど、財政再建とデフレ脱却の両立の難しさを指摘する声もあった。

 14年度の税制改正大綱では、復興特別法人税の前倒し廃止や設備投資減税など企業の優遇措置が拡充された。しかし熊谷氏は、こうした企業向けの減税について「カンフル剤としての効き目しかなく、経済の好循環を促すには力不足だ」と語る。矢嶋氏も「成長戦略に向けた絵を描き切れていない」と話す。

 企業への優遇措置が拡充される一方、軽自動車税の増税やサラリーマンの給与所得控除の縮小など家計関連の増税が目立った。景気の本格的な回復に向けて、南氏は「賃上げなど企業から家計への所得分配が重要だ」と指摘する。

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