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「女優視線で苦痛」中国で“仰天訴訟”乱発 司法改革のとばっちり (1/3ページ)

2015.6.11 00:00

4月19日に香港で開かれた映画祭に登場した中国の女優、ヴィッキー・チャオさん。大きな瞳がチャームポイントだが…=2015年、中国(AP)

4月19日に香港で開かれた映画祭に登場した中国の女優、ヴィッキー・チャオさん。大きな瞳がチャームポイントだが…=2015年、中国(AP)【拡大】

 中国の国民的女優のヴィッキー・チャオさん(39)が、上海在住の男性から「熱い視線によって精神的苦痛を受けた」として訴えられた。AP通信などが10日までに伝えた。「法治の推進」を掲げる習近平指導部は、国民が裁判を起こしやすくする司法改革を5月1日に実施。その結果、こうしたおかしな訴訟が乱発され、5月の訴訟件数が前年に比べ約3割も急増した。不公正で不公平な社会への不満が鬱積する国民のガス抜きを狙ったようだが、最高裁に当たる最高人民法院の幹部が「エネルギーの無駄遣いだ」と激怒する事態になっている。

 テレビドラマ見て…

 チャオさんは5月からゴールデン・タイムで放映中の人気テレビドラマ「タイガー・マム」に出演。娘を厳しくしつける情緒不安定な母親を演じているが、ドラマを見ていた男性が、テレビからそそがれる視線で「精神的苦痛を受けた」と主張し、上海市浦東新区人民法院(地裁)に訴状を提出した。氏名などは不明で、裁判所の関係者はメディアに対し訴状を受理したかどうかの言明を避けた。

訴えはその場で受理

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