超電導リニア、夢の500キロ台を実現へ 走行制御は芸術的な領域に (1/3ページ)

2013.1.5 08:30

  • 超電導リニアの新型車両L0系(先頭車)=大里直也撮影

 東京~大阪を通勤圏にする夢のプロジェクトが着々と進んでいる。東京・品川駅と新大阪駅をわずか67分で結ぶJR東海のリニア中央新幹線計画だ。世界で唯一、「超電導」技術を利用する時速500キロ台の鉄道は平成26年に本格着工する。日本発の独自技術が、世界の鉄道史に新たなページを書き加える。

 リニア中央新幹線は全長438キロ。途中で神奈川、山梨、長野、岐阜、愛知、三重、奈良を通過する計画で、2027(平成39)年に東京~名古屋、45(同57)年には新大阪まで開通する。総事業費は9兆300億円で、すべてJR東海が負担する。

 超電導リニアの研究は、東海道新幹線が開通する2年前、昭和37年から始まった。新幹線をしのぐ速度を出すため、従来の鉄道の概念を超える磁力で浮上するリニア鉄道を着想したのが原点。しかも、際立つのは難易度が高い超電導方式に挑戦したことだ。

 超電導は、ある種の金属を一定温度以下に冷却すると電気抵抗がゼロになる現象。電気抵抗がないため、電流は永久に流れ続け効率がいい。一方、わずかな温度上昇で超電導が維持できなくなるため実用化のハードルは極めて高い。

「あえて挑んだ。それを実現させる力が日本のメーカーにはある」

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