米映画のテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ・大阪市此花区)が、1月10日から1日入場券「スタジオ・パス」を200円値上げした。新価格は12歳以上の大人が6600円。値上げは昨年4月にも同額で実施しており、1年もたたない間に2度目となる。いかに入場客推移が好調とはいえ、デフレ下に、なぜ強気の値上げを続けるのか。
11年間で2割アップ
USJの入場料は、平成13年の開業時は5500円だった。数百円程度の値上げを繰り返し、開業から11年で1100円、約2割をアップしたことになる。
USJは、値上げの理由を「アトラクションやイベントへの投資でパークの魅力を高めていくため」とする。実際、昨年3月には子供向けの新エリア「ユニバーサル・ワンダー・ランド」をオープンしたほか、平成26年にはハリー・ポッターをテーマとした新エリア建設も予定されるなど、設備投資が続いている。
とはいえ、日本の経済は長期にわたってデフレ傾向が続く。いくら設備投資に資金が必要といっても、物価が上がらない中での値上げは、消費者から見れば割高感が増すだけ。下手をすれば入場者離れにつながりかねない。
「アトラクションの増強という理由で値上げするのはテーマパーク側の論理」と指摘するアナリストもいる。