サッポロビールはギフト限定の「エビス夏のコク」を売り出す=23日、東京都千代田区【拡大】
ビール大手各社が、中元商戦に向け高級ビールの限定商品を発売する。中元などギフト向けのビール販売量は減少傾向だったが、昨年は16年ぶりに前年比6%のプラスを記録。景気回復に加え、最大手アサヒビールがスーパードライブランドで初の高級ビール「ドライプレミアム」を投入したことで市場が活気づいた。今年はキリンビールも参戦し、販売合戦はさらに熱を増しそうだ。
「一番搾りのブランド力アップにつなげたい」と意気込むのは、キリンの磯崎功典社長。市場が拡大した昨年は出遅れただけに、満を持して発売するギフト限定品「一番搾りプレミアム」への期待は大きい。秋田産の高品質ホップを使い、容器を瓶にして高級感を演出した。歳暮も含めたギフト向けで270万セット、前年比2割増の販売が目標だ。
サッポロビールは、中元ギフト限定の「エビス 夏のコク」を例年の商戦より2週間ほど早い5月7日に売り出し、先行したい考えだ。通常品より麦芽とホップを増量、アルコール分7%と高めに仕上げており、夏らしいオンザロックでの飲み方を提案。中元でのギフト販売を前年に比べ15%増の230万セットに引き上げる。