1杯1000円近い高価格帯のこだわりコーヒーを提供したり、別の業態とコラボレーションする新たな取り組みがコーヒーチェーンなどで活発化している。低価格を武器とするコンビニエンスストアのいれたてコーヒーが爆発的にヒットする中、差別化を図る動きだ。コーヒーの国内消費量は現在、中学生以上が1人当たり1週間に平均で10杯強を飲む計算だが、それをもう1杯増やそうと各社の乱戦がさらに激しさを増してきた。
1杯800円でも納得
1杯800円超の「ハワイコナ」のコーヒーは、通常のスターバックスコーヒー店とは違い、手でお湯を差し入れるハンドドリップ方式で丁寧にいれられる。東京・二子玉川の住宅街の外れにある「インスパイアード バイ スターバックス」はメニューとともに雰囲気も通常のスタバ店舗とは異なり、大きな窓で開放的な店内は明るく、テラス席もある。おなじみのダークグリーンの看板もない。
機械で抽出するコーヒーも限られた店舗にしか導入されていない最新鋭のコーヒーマシンが使用され、エスプレッソは豆を選ぶこともできる。価格は400~500円程度からと若干高めの印象だが、「特に高く設定しているのではなく、扱っているものが違う」(スターバックスコーヒージャパン広報)ためだ。