キヤノン、脱カメラ依存を模索 得意の光学で「3D」技術育成 (1/4ページ)

2014.8.9 07:00

キヤノンの売上高と研究開発費

キヤノンの売上高と研究開発費【拡大】

 カメラと事務機の「二枚看板」を収益の柱とするキヤノンが、第3の柱となる新規事業の育成を急いでいる。有力候補は3D(3次元)技術を駆使した医療検査システムやネットワーク監視カメラのほか、複合現実感(MR)と呼ぶ技術を使った仮想映像システムなど、強みとする光学技術を生かした事業だ。

 カメラ機能を備えたスマートフォン(高機能携帯電話)の普及とともにコンパクト型のデジタルカメラの需要は縮小しており、二枚看板に依存する事業構造からの脱却は、キヤノンの将来を左右する大きな経営課題となっている。

 医療機器分野を強化

 「手を水の中に3分間くらい入れるだけで、血管網の情報を3D画像で得られる」

 キヤノン独自の医療機器「光超音波トモグラフィ」について、最高技術責任者(CTO)を務める生駒俊明副社長はこう説明した上で「医療関係者の関心は高い」とアピールする。

 この新型機器では近赤外光のレーザーを調べたい部位に照射することで、血液中から微量に発生する超音波を検出し、3D画像に変換する。造影剤を使ってエックス線で撮影する従来の方法と異なり、被曝(ひばく)の懸念がなく、血管網の状態を高精度・高解像度の3D画像として映し出すことができる特徴を持つ。

最先端のIT技術を活用して医療検査分野も強化する

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