リコーは8日、設計データを基に立体の造形物を簡単に作ることができる3D(3次元)プリンター事業に参入すると発表した。当初は、米スリーディー・システムズなど国内外3社の3Dプリンターの販売や出力サービス、導入のコンサルティングなどを手がける。また自社のインクジェット技術のほか、材料や粉体など保有技術を活用して、2016年中をめどに、自社での3Dプリンターの製品化を目指す。
同社はグループ内で20年以上にわたり、設計業務で3Dプリンターを活用してきた実績をもつ。試作や金型加工などの技術も多く保有している。こうしたノウハウを生かして幅広く事業展開できると判断し、新規参入を決めた。
第1弾として今月内に、企業の設計や製造部門担当者向けの3Dプリンター関連のショールーム「リコー・ラピッド・ファブ」を新横浜(横浜市港北区)と厚木(神奈川県厚木市)の各事業所に開設する。3Dプリンターの活用によるものづくりの変革について提案する場としたい考え。同様の拠点は国内だけでなく、海外にも設置を検討する。