百貨店大手3社が1日発表した9月の売上高速報は、既存店ベースで三越伊勢丹が3カ月連続で前年同月比でプラスとなったものの、高島屋、J・フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は2カ月ぶりに下回った。4月の消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減の影響は小さくなっているが、9月後半の気温が前年よりも高く、秋物商品の販売が伸び悩んだ。
高島屋は0.2%減、大丸松坂屋は1.1%減だった。来店客数が伸び悩み、食料品などの売れ行きが不振。前年より休日が1日少なかったことも影響している。
一方、三越伊勢丹は2.3%増。三越銀座店を中心に訪日外国人の購入が大きく押し上げた格好だ。
ただ、各社ともに紳士服、婦人服が前年実績を上回ったほか、反動減の影響が大きく出た化粧品などの販売も回復している。富裕層が多いとされる外商も好調で、「増税影響はほとんど消えている」(高島屋)との見方も出ている。