新関西国際空港会社が20日発表した平成26年度上期の運営概況によると、関西国際空港の国際線を利用した外国人旅客数が前年同期比31%増の約321万人と過去最高となり、6年の開港以来初めて日本人旅客数(約317万人)を上回った。これまでの最高は25年度上期の約245万人。格安航空会社(LCC)の就航増加や、円安、ビザの発給要件の緩和を受け、アジアを中心に観光客が増えた。
9月単月の外国人旅客数も同34%増の約50万人となり31カ月連続で前年を上回った。日本人旅客数は同7%減の約57万人で、単月では依然日本人旅客数の方が多かった。政府は、東京五輪開催の2020(平成32)年までに訪日外国人数を現在の倍となる2千万人とする目標を掲げており、近く単月での逆転もありそうだ。
アジアからの観光客が増えたのは、関空を拠点にするピーチ・アビエーションなどLCCが相次いで就航していることが主な理由。国際線旅客便に占めるLCCの割合は23年夏期の7・4%から26年夏期には20・0%まで上昇。海外からは今年、中国の春秋航空やタイ・エアアジアXも就航した。