製紙最大手の王子ホールディングス(HD)は2日、中越パルプ工業の第三者割当増資を引き受け、持分法適用会社にすると発表した。王子HDは、中越パルプに取締役1人を派遣する予定。両社はグループとして共同調達など業務提携も強化し、国内製紙市場の縮小に対応する。
王子HDは、中越パルプ株の9・03%を保有する筆頭株主。王子HDは、公正取引委員会の審査を経て、中越パルプが実施する約32億円の第三者割当増資を引き受け、持ち株比率を20・8%(子会社保有分を含む)に引き上げる。
払込期日は今月18日~来年5月29日。中越パルプは調達資金を川内工場(鹿児島県)の設備更新などに充てる方針。両社は資本・業務提携の強化で、バイオマス発電など成長が見込まれる事業への投資を効率化し、縮小傾向にある製紙事業を補完する狙いだ。