機能性表示食品のビール風飲料「パーフェクトフリー」を無料で配り、PRするキリンビールの布施孝之社長(左)=16日、東京都中野区【拡大】
企業の責任で健康効果を表示できる「機能性表示食品」の販売が今月中旬に始まった。新制度に基づき、既に37商品の届け出が消費者庁に受理され、キリンビールが16日に発売したビール風飲料などの商品が店頭に順次並ぶ予定だ。健康志向が高まる中、各社は脂肪や糖質の吸収を抑える機能などをアピールし、需要の掘り起こしを狙う。ただ、消費者団体などからは効果を疑問視する声もあり、定着に向けた課題も少なくない。
キリンビールの「パーフェクトフリー」は機能性表示食品では初となるアルコールゼロのビール風飲料だ。缶のラベルの最上段に「脂肪の吸収を抑える」「糖の吸収をおだやかにする」と表示し、機能を分かりやすく訴えている。店頭想定価格は、従来のビール風飲料と同じ350ミリリットル缶で147円に設定にした。
東京都中野区の本社前で同日昼、商品を無料で配った布施孝之社長は「ビール風飲料で第1号という点をPRして支持を得たい」と意気込んだ。年内に160万ケース(1ケースは大瓶20本換算)の販売を目指す。