スズキは独フォルクスワーゲン(VW)との資本・業務提携解消が実現したことで、生き残り戦略の見直しが必至だ。自動車業界では環境対応や自動運転など先進技術の開発や新興国展開で巨額の資金が必要となっており合従連衡が相次いでいる。独立経営を掲げるスズキも他社との提携など“次の一手”が求められる。
「自立して生きていくことを前提に考える」。鈴木修会長は30日の記者会見で、今後の戦略についてこう語った。
スズキは1981年から米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)と資本・業務提携していたが、2008年のリーマン・ショック後にGMの業績悪化で提携を解消。ハイブリッド車(HV)など環境対応車の開発で厳しい競争にさらされる中、新たな提携先として選んだのが世界的大手のVWだった。
スズキは、仲裁を申し立てた11年から独自で研究・開発を強化。今月26日には小型車「ソリオ」に初めてHV技術を搭載した。鈴木会長は「技術者の努力で(VWとの)提携の目的は解決できた」と胸を張る。