ロボットを“携帯”する時代がやって来るのか。経営再建中のシャープから、そんな想像を膨らませるロボット型携帯電話「ロボホン」が登場した。通話やメール、写真撮影など基本機能に加え、二足歩行やダンス、果ては話し相手にもなる新商品は価格や販売目標は未定だが、来年前半に発売する予定だ。「人に寄り添う家電」として世に問うたロボホンが再生への突破口になるかは未知数だが、シャープがチャレンジ精神を失っていないことを証明する効果はあったようだ。(織田淳嗣)
ポケットに入る大きさ
10月6日、千葉市美浜区の幕張メッセ。アジア最大のIT・家電見本市「CEATEC JAPAN2015(シーテック・ジャパン)」の開幕を翌7日に控えた会場で、シャープは満を持してロボホンを発表した。
机の上で腹ばいになっていたロボホンに対し発表会の司会が「立ち上がって」と声をかけると「うん、立ち上がるね」と話してゆっくりと起き上がった。
報道関係者は思わずその一挙手一投足にくぎ付けになっていた。