大賞を受賞したエランの櫻井社長(右)と、バイエル薬品のカーステン・ブルン社長=3日、東京都千代田【拡大】
バイエル薬品(大阪市)は、新しい価値を創造した新規上場(IPO)企業をたたえる表彰制度を創設し、第1回の受賞企業の最終選考会と表彰式を3日、東京都内で開いた。
「バイエルライフイノベーションアワード2015」の大賞には、患者が手ぶらで入院できるように、身の回り品や衣料・タオルなどのレンタル事業を展開しているエランが選ばれた。
この賞は、最先端技術に限らず、生活に密着した視点で、これまでとは違った工夫やアイデアによって新たな価値を生み出し、より良い暮らしを実現する企業に贈られる。対象企業は、2014年11月から15年10月までに新規上場した約100社。
最終選考では、一橋大学イノベーション研究センターの米倉誠一郎教授とリヴァンプの澤田貴司社長兼CEO(最高経営責任者)、モデルの園田マイコ氏、バイエル薬品のカーステン・ブルン社長が審査員を務め、大賞と2種類の特別賞を選出した。
大賞のエランは、患者の身の回り品のレンタルサービスを通じ、家族の介護・看護の負担軽減だけでなく、病棟スタッフの業務改善にも貢献した点が評価された。櫻井英治社長は「この賞を励みに、今後も、人々の困りごとの解決に取り組みたい」と抱負を述べた。
このほか、法律や会計の専門家を探せるポータルサイトを運営する弁護士ドットコムに独創特別賞、日本最大級のクラウドソーシングサービスを展開し、場所にとらわれない働き方を提案しているクラウドワークスに生活貢献特別賞が贈られた。