雨具を製造販売する丸十コーポレーション(大阪市中央区)は、雨の日でも蒸れないレインコートと傘の新ブランド「アクアス・ハック」を4月から販売する。独自開発の新素材を使い、着心地の良さを実現。自社サイトとセレクトショップを中心に、初年度は5万点の販売を計画している。
顧客からレインコートについて「蒸れて暑く、着心地が悪い。どうにかしてほしい」という要望を受けて商品化した。
レインコートは、生地表面に撥水(はっすい)加工を施したあと、裏面にコーティングをして雨の浸入を防ぐ仕組みだが、コーティングが蒸れの原因となっている。
登山やバイクツーリング専用の蒸気を逃す構造のウエアはあるが、3万~5万円と高価で機能も十分ではない。このため同社は低コストでありながら、コーティングをしなくても、撥水性の高い新素材を開発。生地に水を垂らしても浸透せず、表面を水玉となって流れ落ちる。また従来の透湿性素材に比べ3倍以上の通気性を確保した。使用後は軽く振り払うだけで、水気を切れるため、すぐ畳んで、バッグにしまうこともできる。
価格は女性用レインコートは3980円、子供用は2980円。長さ60センチの長傘、55センチの折傘がいずれも2480円(いずれも税別)。
林拓社長は「心地よく感じられるものづくりをしていく」と話している。