伊藤忠商事は29日、地方銀行などと共同で中小企業の海外進出を後押しする事業を始めると発表した。伊藤忠の全額出資子会社で、企業向けファイナンスを行うGLコネクトが中心となって手掛ける。これに伴いGLコネクトは30日に第三者割当増資を実施し、鹿児島銀行など地銀5行やあおぞら銀行などが引き受ける。
伊藤忠は、地銀などが紹介する中小企業が希望する海外進出先の市場調査や現地法人設立に向けた法的なアドバイス、工業団地の仲介などをサポートする。地方活性化に貢献する狙いもある。
GLコネクトの現在の融資残高は約80億円で、5年後にこれを500億~600億円に引き上げる。今回の増資により、GLコネクトには、伊藤忠が約5割、あおぞら銀が約2割、鹿児島銀行と荘内銀行(山形県)が5%、十六銀行(岐阜県)と東邦銀行(福島県)が3.33%、伊予銀行(愛媛県)が1%出資することになる。