高島屋の木本茂社長は7日、提携関係にあるエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングが6日にセブン&アイ・ホールディングスとも資本業務提携したことに関して、「H2Oとの資本業務提携の関係は変わらず、引き続き商品開発などで協力していく」と語った。同日都内で開いた決算会見で述べた。
高島屋とH2Oは20年に経営統合を目指して提携し、相互に株式を10%ずつ持ち合った。その後、経営統合は断念し、持ち合う株式の比率も約5%ずつに引き下げたが、お歳暮などの商品を共同開発するといった提携関係は維持していた。
木本社長は共同開発商品の売上高が、今年度は両社合計で前年度比3割増の70億円強になるとの見通しを示した上で、H2Oとの提携について「成果は出ている」と強調した。
同日、高島屋は今期(29年2月期)の連結業績予想を下方修正し、売上高が前期比0・5%減の9250億円(従来予想は9530億円)、最終利益は16・1%減の200億円(同240億円)になる見通しだ、と発表した。
株価低迷で宝飾などの高額品の売り上げがマイナスとなるほか、「節約志向が加速している」(木本社長)ため、衣料品の売り上げなどもさえない。円高傾向のため、円換算の海外売上高が目減りするのも響く。
訪日外国人向けの売り上げはプラスを維持するものの、高額品から消耗品に売れ筋が移っていることから、1人あたりの単価は下落しているという。