室蘭特殊鋼への出資拡大 新日鉄住金

 新日鉄住金は28日、三菱製鋼室蘭特殊鋼(北海道室蘭市)への出資比率を、現在の約20%から約30%に引き上げると発表した。原料から鉄を精錬して中間製品をつくる「上工程」を強化する。

 北九州市小倉北区にある八幡製鉄所小倉地区の転炉と鋳造設備を2020年度末に休止するのに伴い、室蘭特殊鋼に製造を委ねる量を増やす。10月をめどに、現在保有している室蘭特殊鋼の優先株を普通株に転換することなどで出資比率を拡大。品質を確保し生産を強化するための技術供与も進める。

 室蘭特殊鋼は自動車や建設機械の部品向けの鉄鋼製品を製造し、需要が増えているという。現在は三菱製鋼が約70%出資している。