
中部電力の株主総会会場に入る株主ら=28日午前、名古屋市【拡大】
関西電力や中部電力など原発を保有する大手電力8社は28日、一斉に株主総会を開いた。東京電力福島第1原発事故を踏まえ、株主から脱原発を求める提案が全社で出された。原発の安全性に懸念が示された形だが、会社側は全てに反対し、安全を前提に再稼働を進めたい考えだ。
株主提案は8社で計59議案あり、原発事業からの撤退や廃炉を求める内容が目立った。23日に開かれた東京電力ホールディングスの株主総会でも柏崎刈羽原発(新潟県)の廃炉などを訴える株主提案が11議案あったが、全て否決された。
原発再稼働をめぐっては、関電高浜原発3、4号機(福井県)、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)、九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)の5基が運転中。九電は玄海原発3、4号機(佐賀県)も夏以降に動かしたい考えだ。