【高論卓説】「一国二制度」香港市民の不安 民主、自由、人権 中国にない手本生かせ (1/3ページ)

 中国関係で注目される行事が7月に2つ行われたが、その対応は大きく異なった。1日の香港返還20周年と7日の盧溝橋事件80周年である。日中戦争の発端となった盧溝橋事件から今年は80年の節目となる。今年も北京市郊外の盧溝橋にある中国人民抗日戦争記念館で記念式典が開催された。ただ、習近平国家主席は、7日と8日にドイツのハンブルクで開催された20カ国・地域(G20)首脳会合に出席したため、昨年に引き続き式典を欠席し、節目の特別な行事はなかった。

 一方、習氏は6月29日から7月1日まで香港に滞在し、香港返還20周年記念の各種式典に出席した。習氏は「一国二制度は世界が認める成功を収めた」と強調するとともに、「治安維持条例の制定」や香港での「愛国教育」の強化などを求め、共産党支配への挑戦を許さない強い姿勢を示した。

 一国二制度は、英国の植民地だった香港が1997年に中国へ返還されるに際し、大陸と異なる社会制度の継続を認めた統治方式だ。高度な自治や市場経済、言論の自由、独自の通貨などを持つ特別行政区として、50年間にわたって維持される制度で、99年にポルトガルから返還されたマカオにも適用されている。

 7月1日に香港の民主派は、高度な自治などが保証される真の一国二制度の実現を求め、中心部でデモを行い6万人が参加した。筆者も1日の午前中に深センから香港へ移動し、午後3時からビクトリア公園を起点に行われた民主派のデモに同行してみた。

筆者が一番驚いたのは、警備にあたっている警察官の態度

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