
会見に臨むソニーの平井一夫社長=23日午前、東京都港区港南(川口良介撮影)【拡大】
ソニーが人工知能(AI)分野の巻き返しへ外部技術者との連携を加速している。かつては犬型ロボット「AIBO(アイボ)」に活用するなど先駆者として知られたが、近年は存在感が薄れており、自前主義からの転換を進める考えだ。
ソニーは今月17日、外部の開発者や研究者でも使えるソフトウエアを無償で公開した。AIが自ら学習する「ディープラーニング(深層学習)」と呼ばれる技術を開発するもので、複雑なコードを入力しなくても使えることが特徴だ。
今回のような高精度のソフトウエアは、無償で公開することはほとんどなかったという。開発競争でソニーの認知度が高まり「有能な人材の獲得や企業との提携につながる」(広報)ことも期待できるため、公開に踏み切った。AIの需要は家電製品から最新のデータ分析まで、多くの分野に広がっているからだ。
ソニーは1999年、自ら学習して喜びや悲しみなどの感情を表現できるアイボを発売した。AI開発の先頭を走っていたが、経営不振に伴い2006年にロボット事業から撤退。AIは笑顔を認識すると自動でシャッターを切るデジタルカメラなどに活用してきた。16年にはAIを活用したロボット事業への再参入を発表。平井一夫社長は外部との連携を重視しており、AIやロボットの開発を手掛けるベンチャー企業に出資するファンドを昨年7月に設立した。