東芝、岩手に半導体新工場 来年着工、WDの参画協議も

 東芝は6日、半導体子会社「東芝メモリ」の新工場を岩手県北上市に建設すると発表した。記憶媒体のフラッシュメモリーの需要拡大に備えて供給能力を高める狙いだ。2018年をめどに着工し、20年ごろの量産開始を目指す。投資額は明らかにしていない。

 フラッシュメモリー事業は米ウエスタン・デジタル(WD)との協業で拡大してきた。新工場への投資は、現時点では東芝が単独で実施する意向を示しているが、WDが参画するかどうかをめぐり協議する方針だ。

 東芝は進出しやすさや雇用確保の観点から、08年に北上市への新工場建設を決めたが、景気低迷などを理由に凍結していた。グループ会社が北上工業団地内に持つ敷地とその周辺に建設する方向で地元自治体や地権者と交渉する。

 WDと共同運営する三重県四日市市の既存工場をめぐっては、東芝が8月、建設中の第6棟への新規投資からWDを排除する方針を表明。WDが業績悪化への危機感から歩み寄りを見せ、膠着(こうちゃく)状態の打開につながった。新工場の計画決定は、WDに揺さぶりをかけ、一段の譲歩を引き出す狙いもあるとみられる。フラッシュメモリーはスマートフォン向けだけでなく、大規模サーバーやデータセンターに用途が広がっている。

 新工場は一時、生産コストが安い海外に建設する案も取り沙汰されたが、技術流出を懸念する経済産業省への配慮などから、当初の計画に落ち着いたもようだ。

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