中部電と大ガス、首都圏販売で提携を検討 来春にも新会社

 中部電力と大阪ガスが、首都圏での電気・都市ガス販売の提携を検討していることが8日、分かった。需要が多い首都圏の販売を共同で増やし、収益拡大を狙う。双方が出資する新会社を2018年春にも設立する方向で協議する。

 電力とガスの小売り全面自由化に伴う競争激化で、地域や業種を越え、生き残りを懸けたパートナー探しが加速してきた。電力販売は16年4月に全面自由化となり、中部電も首都圏の販売に参入している。首都圏で20万件の新規顧客獲得を目標に掲げるが、約11万件にとどまっている。

 ガスは17年4月に小売りが全面自由化され、大ガスは関西電力に約20万件の家庭向けガスの販売契約を奪われた。人口減少などで需要の大きな伸びも見込めず、巨大市場である首都圏への本格進出は喫緊の経営課題だ。

 中部電は営業力に定評がある大ガスと組み、顧客獲得への態勢強化を狙う。ガス販売は東海地域だけだが、首都圏進出も視野に入れており、保守点検などでノウハウを持つ大ガスとの提携が足掛かりになる可能性がある。

 中部電と大ガスはこれまで、米国の新型天然ガス「シェールガス」の輸入や、ガスパイプラインの建設などで協力していた。

 両社が供給する電気は、中部電が東京電力ホールディングス(HD)と共同で設立した火力発電会社「JERA(ジェラ)」から調達する案が出ている。

 ガスは、大ガスが東電HD、JXTGホールディングスと首都圏での都市ガス製造を目指す新会社から供給を受けることを検討する。