
記者会見する神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長(中央)ら=13日、東京都港区【拡大】
神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長らが13日に東京都内で行った記者会見での主なやり取りは次の通り。
--だれが偽装を行ったのか
川崎氏「現時点で数十人規模だが、品質保証部に加え製造部門も含まれる」
--「検査の未実施」とはどういうことか
勝川四志彦常務執行役員「製品の肉厚の検査を2カ所行うべきなのに1カ所だけ行い、もう1カ所は検査せずに数値を記載する-などの例があった」
川崎氏「『データの捏造(ねつぞう)』ということになる」
--取引先からリコール(回収・無償修理)の費用負担を求める声もある
川崎氏「相談次第だが、当然(負担する)腹づもりはある」
--品質問題調査委員会のトップを、当事者の川崎氏が務めるのは問題では
川崎氏「調査範囲が広く、スピードも求められる中でリーダーシップを発揮する必要がある。弁護士に加わってもらい公平性を担保するが、さらに透明性を問われれば別の委員会が必要になるかもしれない」
--原因や対策を現時点でどう考える
川崎氏「例えば、本社部門のマネジメントに問題があったと考えている。現物監査の実態や工程余力についても調べていく」
--鋼線などは「安全性に問題ない」との説明だが
内山修造ものづくり推進部長「改竄(かいざん)前の生データを納入先の顧客に提供し、確認してもらっている」
--グループ自体に不正の土壌があるのでは
川崎氏「鉄鋼もアルミ・銅も『BtoB』、つまり半製品をメーカーに売るビジネスだが、消費者向けの完成品を売る『BtoC』の部門では、今のところ不正が起きていない。そこに原因の本質があると思う」