【新興国に翔ける】アジアで売れない日本消費財メーカー、理由は「4P」にある まず3Pの見直しを (1/2ページ)


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 □スパイダー・イニシアティブ 代表・森辺一樹

 食品、飲料、菓子、日用品など、日本の消費財メーカーの多くが、既に数十カ国に輸出をしており、複数の国々に生産拠点を持ち、積極的に海外展開をしている。しかし、ごく一部の企業を除いて、なかなか思った通りの売り上げやシェアが得られていないのが現状だ。アジア新興国市場を含め、一般消費財市場における世界の10大メーカーは、残念ながら全てが欧米企業。日本の消費財メーカーがアジア新興国で成功できない理由はどこにあるのか。今回は、その答えを探りたい。

 マーケティング・ミックスをご存じの方も多いだろうが、商品を売るには、「Product」「Price」「Place」「Promotion」の4つの「P」が重要だ。アジア新興国におけるターゲットは、ボリュームゾーンである中間層でなくてはならない。

 つまり必要な「4P」とは、中間層が求める商品を、中間層が買える価格で、中間層が買いやすい場所に並べて、中間層が選びたくなるような仕掛けをする-ということである。結論を先に言えば、うまくいかない消費財メーカーは、この4Pが最適化できていないから商品が売れず、シェアが上がらないのだ。

 実際に日本企業が行っている「4P」はどうなっているのか。「Product」は、日本で成功した商品をあまり変更せずに済ませたい。「Price」は、いい原材料を使って高い技術力を駆使して作っているのだから、若干安くはしても劇的に安くはできない。「Place」は、伝統小売りの攻略は難しいから近代小売りに置こう。「Promotion」は欧米のようにコストをかけることはできないから、ある程度売れてから投資しよう。誇張していえば、このような自分本位の「4P」になっている。ここから、最適化していかなければならないのだ。

新興国の生活水準を考えるべき