【経財論】持続可能な社会実現目指す (1/3ページ)


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 □経団連企業行動・CSR委員長 二宮雅也氏

 経団連は、1991年に「企業行動憲章」を制定し、企業の責任ある行動原則を定めている。今般、7年ぶり、5回目となる憲章の改定を行い、今月8日に公表した。以下に、憲章改定の背景やポイントを紹介する。

 近年、グローバリゼーションの進展に伴い、国境を越えた企業活動が活発化する半面、貧困や格差の拡大、気候変動などの課題が深刻化している。そうしたさまざまな変化から、反グローバリズムや保護主義の動きが高まり、自由で開かれた国際経済秩序の維持・発展が脅かされている。

 一方、国際社会では、「ビジネスと人権に関する指導原則」や「パリ協定」が採択され、企業に対しても国際社会の一員として社会的課題の解決に積極的に取り組むよう促す動きが広がっている。また、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」では、「誰一人とり残さない」という理念の下、企業にSDGs達成のため、創造性とイノベーションの発揮を求めている。

 ◆ソサエティー5.0でSDGs達成

 こうした中、経団連では「モノのインターネット(IoT)」や人工知能(AI)などの革新技術を最大限に活用して人々の暮らしや社会全体を最適化した未来社会である「Society(ソサエティー)5.0」の実現を目指している。経済成長と社会的課題の解決が両立するこの人間中心の未来社会は、国連が掲げるSDGsの理念とも軌を一にするものである。こうした背景から経団連では、今般、ソサエティー5.0の実現によるSDGsの達成を柱として企業行動憲章を改定した。