
製品の検査データ改ざんについて謝罪する(右から)三菱電線工業の村田博昭社長と三菱マテリアルの竹内章社長ら=24日午後、東京都千代田区【拡大】
さらに、理由がどうであれ、不正な製品が出荷される可能性を経営陣が知りながら、それを認めていたことには批判が出ている。
流通大手の幹部は「うちの経営陣が商品不具合を知れば、とにかく即日の自主回収を指示する。それ以外の選択肢はない」と、三菱電線の対応を疑問視する。
企業経営に詳しい日本経済大学の西村尚純教授は「経営陣が知った上での出荷継続と聞いて、開いた口がふさがらない。神戸製鋼との比較以前に前代未聞の最悪の対処だ」と嘆く。
さらに、こうした子会社の企業統治のずさんさを放置してきたとして、「三菱電線だけでなく、親会社の三菱マテにも経営責任があるのは自明だ」と強調する。