レジ待ちをせずに商品をカートに載せたまま精算できる仕組みを、スーパー「トライアルカンパニー」(福岡市)が新型店に本格導入するのに先立ち、13日報道陣に公開した。需要に対応した店づくりを進めるため、パナソニックが開発した客の行動を分析するスマートカメラも設置する。
福岡市東区に14日オープンする「スーパーセンタートライアル アイランドシティ店」に導入。二つの技術はそれぞれ一部店舗で試験的に使っていたが、人手不足などへの対応を急ぐため本格導入を決めた。今後、九州各県や全国の店舗でも導入拡大を検討する。
陳列棚の商品をカートに入れる際に、カートに備わる機器に客が商品をスキャンすると合計金額がタッチパネルに表示され、専用プリペイドカードで精算できる。
客の行動を分析するスマートカメラは天井付近に約100台設置。年齢層や性別、各売り場での滞在時間などのデータを店や商品メーカーに提供し、陳列方法や品ぞろえの改善に生かす。パナソニックは小売店を中心に全国で同種のサービスを展開し、2020(平成32)年までに計約5万台の設置を目指す。
このほかトライアルカンパニーが独自開発した、商品の状況を把握するカメラ約600台も設置し、欠品の防止に役立てる。