春節利用で食べチャイナ 大挙して来日、中国人観光客がマグロ解体ショーに歓声

手際よくマグロをさばく解体ショー。大勢の観光客らが見つめていた=和歌山市
手際よくマグロをさばく解体ショー。大勢の観光客らが見つめていた=和歌山市【拡大】

 中華圏の旧正月にあたる春節に合わせた大型連休が15日から始まり、和歌山マリーナシティ(和歌山市)など県内の観光地にも中国や台湾から大勢の観光客が訪れた。各観光地ではこの機にリピーターになってもらおうと、「おもてなし」に力を入れている。

 「脂がのったマグロですよ」。同日午後0時半、和歌山マリーナシティ内の「黒潮市場」。職人が豪快な包丁さばきで約40キロのクロマグロを5枚におろし、威勢の良いかけ声を上げると、集まった中国人観光客から大きな歓声と拍手が上がった。

 香港から訪れた男性会社員(33)は「マグロの解体ショーは迫力があり、香港では見られない。ショーでさばかれたマグロの中トロはとてもおいしかった」と興奮した様子。別の中国人男性(30)も「連休の間に日本の新鮮な魚のすしをたくさん食べたい」と笑顔で話した。

 和歌山マリーナシティによると、例年冬場には1日に約400~500人の外国人観光客が黒潮市場に訪れるが、春節の時期になると、約千人にまで跳ね上がるという。担当者は「いつも以上に大きなマグロや新鮮な魚介類を店頭に並べている。和歌山をはじめとした日本の新鮮な海の幸をぜひ堪能してもらえれば」。

 外国人に人気の白浜町への観光拠点となる「紀州南部ロイヤルホテル」(みなべ町)にもすでに中華圏からの団体ツアー客の予約が入っており、歓迎の意味を込めてロビーに龍の飾り物を取り付けたという。同ホテルは「しっかりとしたおもてなしをしたい。くつろいでもらえたら」とした。