キャロライン・ケネディ駐日米大使(右)と笑顔で握手を交わすスティーヴン・ホール氏=15日午後、東京・元赤坂の明治記念館【拡大】
東京・元赤坂の明治記念館で15日夜、第26回高松宮殿下記念世界文化賞の授賞式典に続いてカクテルレセプションと祝宴が開かれ、駆けつけた文化人らが、受賞した5人と喜びを共にした。
建築部門のスティーヴン・ホール氏(66)と喜びの握手を交わしたのは、シックな黒の装いのキャロライン・ケネディ駐日米大使(56)。ホール氏は現在、米ワシントンにある総合文化施設、ジョン・F・ケネディセンターの拡張計画に携わっている。「12月に起工式で、今からわくわくしています。美しく、開放的な建築になりそうです」と熱っぽく伝えると、ケネディ氏も「もちろん楽しみ。本日は受賞おめでとうございます」と満面の笑みでたたえた。
音楽部門のアルヴォ・ペルト氏(79)のもとには、作曲家の久石譲氏(63)が駆けつけた。初対面だったが、ペルト氏は「ハロー、ジョー」と親しみを込めて呼びかけ、固い握手を交わした。
ペルト氏を「現代の最も重要な音楽家」と語る久石氏が「だれでも楽しめる曲でありつつ、論理的に作られてものすごくレベルが高い。究極の音楽として、日本でもっと演奏の機会を増やしたい」と伝えると、ペルト氏は「あなたの音楽もすばらしい」と応じていた。
彫刻部門のジュゼッペ・ペノーネ氏(67)と談笑していたのは、東京・六本木の森美術館館長、南條史生氏(65)。2人は旧知の間柄。南條氏はイタリアのペノーネ氏宅に招かれ、食事をしたこともあるという。「おめでとう。久しぶりですね」とお祝いを述べた南條氏に、ペノーネ氏は「君はまだ森美術館にいるのか?」と冗談を交えながら応じた。