洋上風力発電事業が本格化 商社、重電、ベンチャーなど参画続々 (1/4ページ)

2015.9.21 07:20

福島の小名浜港沖に設置された大型風力発電設備「ふくしま新風」。海に浮かぶ浮体式を採用している(福島洋上風力コンソーシアム提供)

福島の小名浜港沖に設置された大型風力発電設備「ふくしま新風」。海に浮かぶ浮体式を採用している(福島洋上風力コンソーシアム提供)【拡大】

 海上に風車を設置して電気を得る洋上風力発電のプロジェクトが日本で相次ぎ進められている。洋上では陸上より強い風を安定的に得られるほか、設置面積を広くとれるため風車を大型化しやすい。国土面積が狭く、四方を海に囲まれた日本は、洋上風力発電により適しているとされる。事業を育てる格好の機会とあって、日本企業も熱い視線を向ける。

 福島県いわき市の小名浜港沖合約20キロの場所に7月19日、巨大な風車が到着した。「ふくしま新風」と名付けられたこの風車は、高さ188.5メートル。発電能力を示す出力は世界最大級の7メガワットと、これまで洋上風力発電で一般的に用いられてきた2、3メガワットをはるかにしのぐ。

 浮体式が実用化

 現地へ運ぶために3隻の船が前方から曳航(えいこう)したほか、後ろにも2隻の補助曳船がつき従い、船団の全長は1キロに及んだ。現在は、やはり洋上にある変電設備「ふくしま絆」への送電ケーブル敷設が進められており、早ければ年末から年明けには発電を始める予定だ。

丸紅や三菱重工業、日立製作所など、名だたる日本企業が参加

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