大阪府富田林市の民家で昨年12月、大麻草とみられる植物約500株が見つかり、大阪府警が押収していたことが1日、分かった。室内には栽培用の照明器具も設置されていた。府警はこの家に出入りしていたとみられるベトナム国籍の男を逮捕。外国人らの密造・密売組織が「大麻工場」として使っていた疑いがあるとみて捜査している。
府警によると、昨年12月21日、同市楠風台の住宅街にある木造2階建ての一軒家で、煙が出ていると近隣住民から119番があった。駆けつけた消防が屋内に入り、大麻とみられる大量の植物を発見、府警に通報した。民家は当時無人で火災も起きていなかった。植物の栽培過程で発生した水蒸気が煙と勘違いされたとみられる。
府警はこのぼや騒ぎの直後に民家の付近にいたベトナム人の男が乾燥大麻を持っていたとして、大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕。ほかにも外国人を含む複数の人物が密造に関わっていたとみて調べている。
大麻密造をめぐっては兵庫県姫路市で昨年12月、民家2軒を改装して大量の大麻草を栽培していたとして兵庫県警がベトナム人の男らを逮捕、起訴している。