【寄稿】レトロテクノロジー<蓄熱> 再エネ拡大に脚光 (1/4ページ)

エネルギー総合工学研究所主管研究員岡崎徹
エネルギー総合工学研究所主管研究員岡崎徹【拡大】

  • 図1独シーメンスが開発を開始した蓄熱発電所(シーメンスのホームページより)
  • 図2世界の蓄エネルギー設備の実態

 □エネルギー総合工学研究所 主管研究員・岡崎徹

 世界初の蓄熱発電が建設開始

 2016年9月、独シーメンスの風力部門が再生可能エネルギーの大量導入のために世界初の蓄熱発電所の建設を開始した。蓄熱発電所とは、不安定な再エネ電力を熱に変換して蓄熱し、必要時に安定発電するものである(図1)。蓄熱といっても「湯たんぽ」のようなローテクではなく、600℃にも達する高温で砕石に蓄熱し、必要時に超高圧蒸気を発生させて蒸気タービン発電させる。いまだに性能向上をし続けるハイテクであるが、基本は400年以上の歴史があるレトロテクノロジーでもある熱機械である。

 再エネの大量導入に伴う不安定性の解消は喫緊の課題である。系統の強化ではさまざまな制約や、そもそも既存の化石燃料設備を減らせない。揚水発電所の新規建設は既に難しく、蓄電池を用いた数時間以上の長周期の再エネ安定化には経済性の課題がまだまだ大きい現在、蓄熱発電所が急速に注目を浴びだした。

 この蓄熱発電所の概念は、一見すると非常識でばかげている。なぜならば熱から電力に変換する際には損失が大きく、揚水や蓄電池と比べて効率が遙かに劣るからである。せっかく苦労して収集した電力をいったん熱に変えると、再び電力に戻す際に半分以下に目減りしてしまい非合理的である。充放電効率の遙かに良い蓄電池の方が優れている、と思われてきた。

しかし、ここには大きな見落としがあった

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