小型ロケット「イプシロン」、18日打ち上げ NECの衛星搭載 宇宙ビジネスに活用期待

イプシロンが格納された整備棟=鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所
イプシロンが格納された整備棟=鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所【拡大】

  • 打ち上げを待つイプシロン3号機が格納された整備棟=16日午後、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所
  • 地球観測衛星「ASNARO(アスナロ)2」のイメージ(NEC提供)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は16日、NECの地球観測衛星「アスナロ2」を搭載した小型ロケット「イプシロン」3号機を18日午前6時6分11秒に鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所で打ち上げると発表した。17日に予定していたが、天候悪化で延期していた。

 アスナロ2は重さ約570キロの小型レーダー衛星。電波を照射することで夜間や悪天候でも地上を観測できる。約1メートルの大きさの物体を識別可能で、大型衛星並みの解像度を持つ。

 宇宙産業の育成を目指す経済産業省が開発費のうち164億円を補助した。災害時の状況把握や森林管理などへの活用が期待されている。

 NECはこれまで衛星の製造を手掛けてきたが、アスナロ2を皮切りに宇宙事業を衛星の運用や観測データの販売にも拡大。防災用途などで衛星観測の需要が高まるアジアなどの新興国向けにデータの販売や衛星の輸出を目指す。

 同社の安達昌紀社会基盤ビジネスユニット主席主幹は「実際の観測データを示せることが、商談のために非常に重要。衛星を確実に軌道に乗せたい」と話す。

 イプシロンは平成25年に初号機を打ち上げた。大型機のH2Aと比べ低コストの利点を生かし、政府の科学衛星のほか民間の商業衛星の打ち上げも目指す。JAXAが商業衛星を打ち上げるのは今回が初めて。