県漁連は出荷する水産物について、国が出荷を制限する放射性セシウムの基準値(1キロ当たり100ベクレル)より厳しい基準(同50ベクレル)を設定し、自主検査を行っている。こうした厳しい対策について、相馬双葉漁協本所部長の遠藤和則さんは「間違っても国の基準を超える魚介類を出荷しないため」と強調する。
全量検査も検討
これまで国や県が実施してきたモニタリング調査では、基準値を超える放射性セシウムが検出されるケースは少なくなっている。今年1月以降、検査を行った6583件のうち、基準値を超えたのは66件。ほとんどは基準値内にとどまっており、約8割は不検出だった。
また、魚種によって放射性セシウム濃度の高いものと低いものがあることも分かってきた。低い傾向にあるのは、カニなどの甲殻類▽タコ・イカ類▽シラス▽カツオ-などで、高い傾向にあるのは、ヒラメ▽カレイ▽スズキ-などだ。