長く伸ばした髪を切って寄付し、小児がんの治療などで髪を失った子供たちのウィッグ(かつら)に役立てるボランティアが少しずつ広がっている。髪を失って鏡を見ることができないほど落ち込んでいた子も、オーダーメードのウィッグで前向きになれるという。(加納裕子)
「役立つなら」
「しばらく切っていないけど、長さは足りますか」
大阪府泉南市の美容室「フォルム」で、腰まで伸びた長髪の女性がカットを依頼していた。和歌山市の主婦、山本文恵さん(40)だ。2年以上伸ばした髪を切り、子供の医療用ウィッグにしてもらうのだ。
新聞記事で髪を寄付できることを知り、「自分の髪が役に立つのなら」と寄付を決めた。同店の美容師、公文(こうぶん)智靖さん(37)は髪の長さを測り「十分ですよ」とほほえんだ。
フォルムはウィッグを製作、提供するNPO法人「ジャーダック」(大阪市北区)の賛同美容室だ。ウィッグに加工しやすいように客の髪をカットしてジャーダックに送っている。